研究課題
本年度は昨年度、一昨年度の成果を基に、収集した資料の整理を継続して行った。また、ジャカルタ(インドネシア)とシンガポールで補足調査を行った。〔資料収集・情報整理〕ハドラマウトに関する文献資料の中で特に重要なものを選び出し、その解題を行うための準備作業として、ハドラマウト(イエメン)、東南アジアで購入した書籍の書誌情報の入力、収集した情報の整理を行った。〔補足調査〕2008年8月にはジャカルタ(インドネシア)とシンガポールにて、ハドラマウトの宗教学校、ダール・アル=ムスタファーの活動に関する調査を行った。ジャカルタではダール・アル=ムスタファーの現地事務所で、シンガポールではバー・アラウィー・モスクを訪ね、留学生の受け入れ状況、帰国した留学生のネットワークの現状について聞き取り調査を行った。またこれら二ヵ国の国立図書館、シンガポール大学図書館において関係資料の調査・複写を行った。〔成果公開〕2008年5月には「国際東方学者会議(ICES)」において過去2年間の成果をふまえた口頭発表を行い、中東・イスラームを専門としない研究者へ本テーマに関する情報を発信した。また、ハドラミー移民に関する論文を、ディアスポラに関するシリーズの一章として出版するため、原稿の執筆を行った(2009年度刊行予定)。2009年3月には、東南アジアに移住したハドラミー聖者で、アラウィー・タリーカにおける有力人物の一人に関する論文を、論集の一部として財団法人東洋文庫から英語で出版した。
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Ishii, Yoneo (ed.). The Changing Self Image of Southeast Asian Society during the 19th and 20th Centuries. Tokyo : The Toyo Bunko
ページ: 141-157