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2007 年度 実績報告書

非正規雇用の女性労働者における職域健康管理に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18710222
研究機関帝京大学

研究代表者

錦谷 まりこ  帝京大学, 医学部, 助教 (40327333)

キーワード社会医学 / 成人女性 / 健康管理 / 就業状態 / 月経随伴症状 / 生活習慣 / 格差 / 少子化
研究概要

本研究の目的は、非就業、正規雇用就業、非正規雇用での就業という就業状態の違いにより影響を受ける健康管理制度面での処遇及び健康問題の特性を明らかにすることである。
具体的には、大卒女性(20〜40歳代)を対象に質問紙による調査研究を実施した。母集団約1万人のうち、調査協力を承諾した1630人に対して質問紙を送付し、93%の回答率を得た。質問項目は上記に述べた健康管理制度面での処遇(職域・地域健康管理サービスの利用、育休利用実態、安全衛生委員会との関り)、健康問題(業務関連疾患に加え、周期的に生じる月経随伴症状など)の他、生活習慣について設けた。調査結果については、非就業(主婦、学生など)、正規雇用での就業、非正規雇用での就業に分類し、それぞれを比較した。
今日までの解析で得られた研究結果より、非正規雇用という就業形態にある大卒女性は正規社員や非就業者に比べて健康管理に関する知識が低く、健康診断受診率も低いことが示された。これは、非正規雇用者が一般的に職域保健からも地域保健からも抜け落ちた状態に陥りやすいためと考えられる。また、女性特有のライフサイクルも影響している可能性も示唆された。一方で、今回の対象においてこれら非正規社員の健康状態は予想していたより悪くなく、これは今回の対象が教育関係職についている場合が多く、その職場待遇や生活状態が影響していると思われる。
就業期の女性は、月経、妊娠、分娩、閉経など、個人的背景や時期ごとの身体変化が大きい。また、この年代の女性は就業していない場合や、就業していても非正規の雇用形態をとっている場合が高く、同年代の男性の多くが職域で画一的な健康管理の下にあるのに比して、公的に健康管理を行うのが難しいため、この度明らかになった成人女性の健康管理の実態は意義があると思われる。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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