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2008 年度 実績報告書

悪と苦しみの倫理学

研究課題

研究課題/領域番号 18720002
研究機関神戸夙川学院大学

研究代表者

中 真生  神戸夙川学院大学, 観光文化学部, 准教授 (00401159)

キーワード悪 / 苦しみ / 他者
研究概要

前年度には、レヴィナスにおける悪や苦しについての理論を博士論文としてまとめたが、今年度は、それを学術的により完成度を上げるために書き直し、補完し、発展させることに専念した。その成果の一部を、『現象学年報24号』と『シェリング年報16号』に発表した。また博士論文を基に、悪と苦しみに関する、レヴィナス研究を中心としつつも、それにとどまらない理論的研究を本格的に開始した。それに先立ち、関連する文献収集を行い、それらの検討、研究を通して、理論的研究に関する今後の長期的な研究計画を立てた。
本研究課題は、悪と苦しみという主題に関して、理論的研究と並行してフィールドワークをともなう実践的研究の実施を念頭においているが、その実践的研究に関しては、今年度はとくに、方法論の研究を中心に行った。具体的には、広く倫理学、社会学、心理学、人類学にわたる文献を国内外から収集し、分析して、本研究課題に適した方法や手順、分析の仕方を探究するとともに、今後本格的に展開するフィールドワークの具体的な構想を練った。その際とくに、理論的研究と実践的研究を単に並行して行うのではなく、悪と苦しみという主題をめぐって両者が緊密に関連し、補完しあう研究方法の探求に力を入れた。具体的なフィールドとしては、今年度はとりわけ、生殖医療をはじめとする医療論理・生命論理と苦しみについての予備的研究を行った。
「悪と苦しみの倫理学」は、本研究課題をその一部とする、長期的かつ広範な研究構想であるため、今年度中心に進めた基礎的かつ予備的研究が、今後この構想を実現する際の堅固な基盤となるものと期待される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] ヨーロッパにおける他者の思想-レヴィナスの「創造」をめぐる考察を軸に2008

    • 著者名/発表者名
      中真生
    • 雑誌名

      シェリング年報 16号

      ページ: 25-39

  • [雑誌論文] レヴィナスにおける主体の両義性(ambiguite)について-『全体性と無限』を中心に2008

    • 著者名/発表者名
      中真生
    • 雑誌名

      現象学年報 24号

      ページ: 61-68

    • 査読あり
  • [図書] 岩波講座哲学6モラル/行為の哲学2008

    • 著者名/発表者名
      熊野純彦
    • 総ページ数
      267
    • 出版者
      岩波書店

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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