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2007 年度 実績報告書

ユーラシア主義の歴史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18720019
研究機関津田塾大学

研究代表者

浜 由樹子  津田塾大学, 国際関係研究所, 研究員 (10398729)

キーワードユーラシア主義 / ロシア思想史 / ロシア人亡命者 / 西洋史 / 地域概念
研究概要

2年目にして最終年度であった本年度は、昨年度に集中的に収集した史料の読み込みを行い、3点の成果を挙げるに至った。
まず、N.トメベツコイP.サヴィツキーが相互に挑戦と反応を繰り返しながら、共鳴と反発のうちにユーラシア主義の中核的概念を形成していく様を描き出すことができた。この一部は、9月にロシア思想史研究会夏季大会で報告し、ロシア思想史を専門とする研究者と議論を交わした。そこで得た知見と反省を反映させ、これを博士論文の中の一つの章にまとめた。ロシア国内外を問わず、これまで発表されたユーラシア主義の研究には、思想家たちの相互関係という観点からその思想形成を話明したものは存在しなかった。この点において、本研究成果はユニークなものであるといえる。
次に、ユーラシア主義をめぐる同時代的反響を、ロシア人亡命者、ソ連国内、ウクライナ人亡命者、イギリス、日本とう各点から検討し、『総合研究』(津田塾大学国際関係研究所)第5号に発表した。同時に、これは博士論文の最終章の一部分を形成することとなる。ユーラシア主義が引き起こした様々な反応は、その思想の振れ幅の広さを示す。「副産物」として、日本におけるアジア主義との接点も明らかになり、この部分は今後の研究プロジェクトにつなげていく予定である。
最後に、これまでの研究成果を含め、最終的に博士論文としてまとめることができた。この論文は、ユーラシア主義の起源を、これまで用いられることのなかった未刊行史料を駆使して歴史的観点から明らかにし、1920年代の文脈においてそれがいかなる性格を有していたか、その歴史的意義は何かを論じたものであり、4月末日に津田塾大学に提出する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] ユーラシア主義とその同時代的反響-1920年代を中心に-2008

    • 著者名/発表者名
      浜 由樹子
    • 雑誌名

      総合研究 5

      ページ: 14-39

  • [備考] 博士論文「ユーラシア主義の起源-N. S. トルベツコイとP. N. サヴィツキーの歴史的研究」 (津田塾大学大学院国際関係学研究科)

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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