研究概要 |
2007年7月21日から9月20日まで科学研究補助金を用いて、アメリカ合衆国ボストンに滞在し、ボストン美術館所蔵浮世絵版画(特に初代歌川国貞作品を中心とする)の所蔵調査及び目録化を行った。また10月13日から12月20日までは、民間助成金(メトロポリタン東洋美術研究センター・東洋美術研究振興基金)を用いて、ボストン美術館所蔵浮世絵版画の所蔵調査及び目録化を継続して行った。その調査研究結果として、同館所蔵浮世作品のうち約2800枚を目録化し、同時に同館が管理する所蔵品データベースにその研究成果を反映させた。これと同時に初代歌川国貞落款一覧を作成するにあたっての基本的な枠組みを作成し、国貞落款一覧を作成する基礎を固めた。 なお、初代歌川国貞落款研究については、Association for Asian StudiesのAnnual Meeting2007において、同館学芸員との共同研究発表(共同発表題「Print Culture in Tokugawa Japan : Recent Research at the Museum of Fine Arts, Boston」)の中で、「The Actor Prints of Utagawa Kunisada 1 and a Dating Method Based on Them」として研究成果の口頭発表を行い、他の浮世所蔵機関における浮世絵整理方法に大きな指針を示した。
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