国立歴史民俗博物館所蔵の高松宮家旧蔵歌道伝授資料の調査・検討(継続) 一昨年度に調査をはじめた上記所蔵の書誌調査を継続した。20年度は『詠歌大概』聞書類及び『伊勢物語』聞書類の調査を継続して行った。調査方法は、国立歴史民俗博物館作成の仮目録により内容の同定と文書・典籍類のデータ上の分別整理を行い、実見の上で、書誌的調査を行い、写真版に複写し、具体的テキスト個々の比較検討を行った。 東山御文庫所蔵の禁裏伝来歌道伝授関連資料の調査・検討(継続) 東山御文庫所蔵の『百人一首』及び『詠歌大概』聞書類の未調査分について紙焼写真・マイクロフィルムによる調査を行った。また、一部資料については宮内庁侍従職の許可を得て実見の上調査を行った。 宮内庁書陵部所蔵の桂宮家旧蔵及び禁裏伝来歌道資料の調査・検討 昨年度に引き続き、上記所蔵資料の調査を行った。20年度は『百人一首』聞書類の調査を行い、『伊勢物語』聞書類の調査を行った(主としてマイクロフィルムを用いた)。内容を同定した上で目録データを修正した。なお、この調査データは(1)の高松宮家旧蔵歌道伝授資料の内容同定のための比較資料としても利用した。 重要資料のテキストデータ化 20年度は、国立歴史民俗博物館の公開した目録のデータへの追記の形で調査結果の公表を行った。 学術学会(国際学会)への研究成果の報告 The 12th International Conference of EAJS(The European Association for Japanese Studies)(第12回欧州日本学研究協会国際会議)の席上で本研究による研究成果の一部の報告し、欧州研究者との討議を行った。
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