• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

江戸幕府の演能データベース作成に向けた幕政史料・能楽史料の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18720053
研究機関大阪学院大学

研究代表者

宮本 圭造  大阪学院大学, 国際学部, 准教授 (70360253)

キーワード能 / 狂言 / 江戸幕府 / 芸能史 / 武家儀礼
研究概要

本年度は前年度に引き続き、国立公文書館内閣文庫、法政大学能楽研究所などに所蔵される江戸幕府関係の能番組や日記・記録をもとに、江戸幕府における演能データベースのデータ収集を行なった。これと平行して、江戸後末期を中心にこれまで収集してきたデータの入力作業を行ない、演能データベースの基礎を構築することが出来た。対象とした江戸中後期は、江戸城での御能が表能と奥能とに明確に分かれ、観世座をばじめとする五座の役者が中心であった表能に対し、奥向きでは将軍の御側に仕える役人による素人能が盛んに行われた時代であるが、従来、こうした奥向きでの素人能についてはほとんど注目されることがなかった。データの収集蓄積によって、そのような奥能の実態を明らかにしえたことが、今年度の研究の最大の成果といえる。これによって、江戸幕府の能が五座役者のみならず、幅広い素人によっても支えられていた実態が明らかになったわけで、武家式楽としての側面ばかりが強調されがちであった江戸幕府の演能史に新たな光を照射するものといえよう。しかしながら、今年度中に構築することが出来たデータベースの範囲は、三百年近くにも及ぶ江戸幕府の演能史からすれば、まだごく僅かな範囲にとどまっている。また、トータルな江戸幕府演能史の実態を明らかにするには、演能に際して能役者が書き留めた個々の演出資料をも参照し、演能データベースとリンクさせることにより、江戸城における能が具体的にどのように演じられていたかを明らかにする必要があろう。これらについては、データベースの拡充とともに、今後の課題としたい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 続江戸時代能楽繁盛記(八)2008

    • 著者名/発表者名
      宮本圭造
    • 雑誌名

      観世 75巻8号

      ページ: 60-67

  • [雑誌論文] 続江戸時代能楽繁盛記(九)2008

    • 著者名/発表者名
      宮本圭造
    • 雑誌名

      観世 75巻9号

      ページ: 48-53

  • [雑誌論文] 続江戸時代能楽繁盛記(十)2008

    • 著者名/発表者名
      宮本圭造
    • 雑誌名

      観世 75巻10号

      ページ: 48-55

  • [学会発表] 藩政記録から分かること、分からないこと2008

    • 著者名/発表者名
      宮本圭造
    • 学会等名
      芸能史研究会
    • 発表場所
      法政大学
    • 年月日
      2008-12-06

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi