• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

20世紀ロシア文学の連続的な生成プロセスの様態

研究課題

研究課題/領域番号 18720064
研究機関千葉大学

研究代表者

鴻野 わか菜  千葉大学, 文学部, 准教授 (50359593)

キーワードロシア文学 / 象徴主義文学 / 児童文学
研究概要

今年度は、20世紀ロシア文学の連続的な生成プロセスの様態について、以下の3つのトピックスを中心に研究した。第1の研究テーマは、ウクライナ系ユダヤ人であるイディッシュ語作家ブジ・オレフスキーの児童文学作品『オーシャと友達』のソ連の児童文学界における役割と、ウクライナ系ユダヤ人作家イリヤ・カバコフによるオレフスキーの受容の問題である。カバコフによる『オーシャと友達』の挿画・下絵と、ユダヤ系作家に対するイリヤ・カバコフの言説を研究し、1950年代後半における「オレフスキー体験」がカバコフの後生の作品にもたらした影響を論じ、その成果の一部を『イリヤ・カバコフ絵本図鑑』で発表した。また同書の解説には、1960-80年代のソ連児童文学の特徴(主題、モチーフ、プロット、挿絵との関係、出版状況、ソ連の翻訳文化)についての研究成果も反映されている。第2の研究テーマは、ロシア東欧系ユダヤ人作家の作品における「文学と現代美術の連続性」である。ロシア東欧系ユダヤ人作家の作品におけるテクストと表象の関係をポストモタンの潮流、民族的主題等に着目しつつ分析し、研究成果の一部を論文「ロシア系ユダヤ人非公式芸術家の世界観」(ロシア語)として発表した。第3の研究テーマは、アンドレイ・べールイを中心とするロシア象徴主義における、19世紀文学の継承性、ロシア・アヴァンギャルドとの関連の問題である。研究の最終年度である平成20年度は、象徴主義研究を重点的に行う予定であり、今年度はそのための資料収集、論点の整理を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 「ロシア系ユダヤ人非公式芸術家の世界観」(ロシア語)2008

    • 著者名/発表者名
      鴻野わか菜
    • 雑誌名

      Beyond the Empire: Images of Russia in the Eurasian Cultural Context. 21st Century COE Program Slavic Eurasian Studies. 17

      ページ: 93-109

  • [図書] イリヤ・カバコフ絵本図鑑2007

    • 著者名/発表者名
      共著, 鴻野わか菜他
    • 総ページ数
      455
    • 出版者
      リーブル

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi