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2006 年度 実績報告書

キリシタン版羅葡日辞書の原典的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18720120
研究機関東京外国語大学

研究代表者

岸本 恵実  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 共同研究員 (50324877)

キーワード国語学 / 言語学 / 羅葡日辞書 / キリシタン / 辞書
研究概要

1.18年度は羅葡日辞書の本編のA,M,R部及び補遺部を中心に、原典に近い版と思われる1570年リヨン版カレピヌスと対照させて調査を行った結果、以下の(1)〜(3)が明らかとなった。
(1)見出しの採用について、原典から固有名詞のほとんどを省いている以外はほぼ網羅的である。さらに、原典の小見出しを大見出しに昇格させていることもある。アルファベット順への語順並べ替えが頻繁に行われており、変化形の表示がしばしば追加されている。
(2)翻訳について、原典のラテン語語釈及び引用例を検討したうえで必要と思われた要素を抽出しポルトガル語訳・日本語訳を行っている。ポルトガル語訳と日本語訳は緊密な関係にあるが、日本語訳でも原典が参照されており重訳ではない。ポルトガル語訳について、同時代に出版されていたジェロニモ・カルドーゾのラテン語・ポルトガル語辞書が使用された確かな証拠は認められない。
(3)上記(1)(2)の傾向について、A,M,R,補遺の間で大きな差異はなく複数の編者の間で編集方針はほぼ一貫していたとみられる。
2.本研究の成果は、羅葡日翻訳に於けるポルトガル語の重要性を論じた"Funcao do Portugues no Dictionarium Latino Lusitanicum, ac Iaponicum, o dictionario trilingue publicado pelos missionarios jesuitas no Japao"で発表したほか、2007年3月メリダ(メキシコ)にて開催された第五回宣教言語学国際会議で"The Latin-Japanese translation in Dictionarium Latino Lusitanicum, ac Iaponicum (1595) compared with the European original"と題して、原典のラテン語から日本語への翻訳に注目した口頭発表を行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Funcao do Portugues no Dictionarium Latino Lusitanicum, ac laponicum, o dicionario trilingue publicado pelos missionarios jesuitas no Japao2006

    • 著者名/発表者名
      KISHIMOTO, Emi
    • 雑誌名

      Revista de Letras (Universidade de Tras-os-Montes e Alto Douro) II Serie, n.°5

      ページ: 49-58

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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