研究概要 |
1,研究意義 本研究は,日本語教師であり,日本語教師教育者である筆者が自らの実践について研究を行った孝なのである。教師はその初任期をどのように過ごしたのかが教師としてのその後の発達に影響を及ぼすことが主張されているにもかかわらず,初任期日本語教師の発達支援の体制は整っていない。そこで筆者け多文化間教育で実践されているジャーナル・アプローチをメンタリングの手法として応用し,初任期日本語教師の発達支援を行っている。 2,研究経過及び研究成果について メンタリングの終了した和子,里子,貴子(仮名)3人分のジャーナルの電子化を全て終えた.その一部をテキストマイニングにより分析を行い,ジャーナルで使用される頻度の高い13のキーワードを抽出することができた。しかしながら,テキストマイニングでは,ジャーナル交換をしたメンタリングの過程を分解してしまうため,リアリティが損なわれることがわかった。そこで,里子と貴子のジャーナルからの引用を多用することでジャーナル交換のリアリテイが感じられるように努めた。ジャーナルでは,複数の話題が同時に進行するため,話題毎にジャーナル交換の軌跡を辿った。 3,今後の課題 メンタリングを終えた里子は,自分なりのスタイルを確立して現在も日本語教師を続けているが,貴子はメンタリングの途中で日本語教師を辞している。ジャーナル・アプローチによるメンタリングの今後の課題である。
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