社会語用論的な視点から、本研究は語学教室内外の学習活動に焦点を当て、英語初心者である大学生低学年の授業中の練習、オーラル試験など及び授業外の自由会話場面における相互行為的現象を比較することを目的とする。主な研究方法として会話分析を取り上げ、本調査は、限りのある外国語言語力量にも関わらず、第二言語の初級レベル話者がいかにintersubjectivity(間主観性)を達成するのかということについて理解を深めることを目指している。 19年度の成果に加え、20年度にも神戸大学で行う英語授業の語学学習活動(英会話テスト、グループ活動など)及び日本人学生と母語話者との自由会話の様子を録音・録画し、さまざまの映像を集めて分析してきた。その中、特に今年度行ったのが、(1)繰り返しによっての受け取り行為(2)二ヶ国語で行う修復(3)オーラル・テストで行う順番取りシステム等がある。 これらの分析の結果を論文にしている。その中、二ヶ国語で行う修復についてのが2008年国際研究雑誌Multllingua (27巻1・2号)に出版された.また、19年度に発表した「Receipt Through Repetition」(繰り返しによっての受け取り行為)が来月21年5月に11月に全国語学教育学会研究雑誌「JALT Journal」で発行予定である。 それに加え、本研究の元で18年度2月に会話分析ワークショップが行ったが、その招待講演者であったRod Gardner氏と現在共返書を編集中である。ワークショップの参加者からの物を含む第2言語取得初心者の会話上の社会的現象に関しての論集になる。
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