研究概要 |
英語の対比の接辞認知を整理、分析し、そのデータを非侵襲的脳活動計測に基づいた手法で応用して大学生の英語運用能力の向上を図ることを目的としている研究である。今年度は、前年度に引き続き、対比表現について、言語的側面の整理と分析を進展させた。対比表現の整理、分析を行ってきている。"Degree Words and Negative Attitudes", "Dynamic Usage-Based Model and Lexical Diffusion of Japanese Negative Marker ‘nai' ",「空間認知における存在の視点から見た否定と過剰一般化に関する一考察」といった学会発表を行った。また、東洋大学経営学部紀要において接辞に関する論文発表を行った。論文「『China-free』を中心とした接辞表現の認知言語学的分析」である。また、東洋大学人間科学総合研究所紀要「英語における前後の空間認知と行為の実現性」では、日英語の前後の認知について日常言語の使用における分析を行った。接辞「-free」については、朝日新聞2007年9月23日(日曜日)29面「ことば談話室チャイナ・フリー」というセクションで取り上げられた。日本時事英語学会を通じて、朝日新聞社の担当者から問い合わせがあり、その後、やりとりをして掲載されることとなった。これまで、18年度、19年度に筆者が担当した英語のクラスの学生に対して接辞認知のアンケートを行ってきている。接辞の認識を問い、そして、学生の接辞認識の推移をまとめてきている。接辞のデータ収集は済んでいるが、言語タスクの作成が未だ完成を迎えていない。次年度は早急に撮像に入り、データを整理し、傾向の同定、一般化、統合を目指している。
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