本研究の主な目的は、アクションリサーチ実践研究におけるメンター(指導者)の育成を図るため、(1)インターネットを活用したアクションリサーチにおけるメンター(指導者)育成のための英語教員研修プログラムとその実施サポート・システムを開発すること(2)同研修プログラムのメンター(指導者)育成に対する効果を検証すること(3)各メンター候補者およびメンティ(アクションリサーチ実践初心者)によるメンタリングの経過と結果をデータベース化し、ウェッブ上で広く他の英語教員等に公開することの3つである。 研究開始初年度(平成18年度)は、まず、先行研究を基に、教員養成・研修のあり方を探るとともに、メンタリングの定義、機能、効果、問題点などについて考察し、アクション・リサーチ実践研究指導者育成を目的とするメンタリングの手法を活用した教員研修プログラムの具体案をまとめ、論文として発表した。さらに、その具体案に基づき、アクションリサーチ実践研究指導者育成研修プログラムとその実施サポートシステムの開発を行い、研究代表者が、中学・高校・大学の英語教員6名のメンターとなり、各教員の授業改善を目的とするアクションリサーチの実践を支援するメンタリングを試行した。そして、その実践経験に基づき、アクション・リサーチ支援としてのメンタリングを初めて行うメンター候補者のために、ガイドラインを作成した。
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