昨年度奈良文化財研究所に出張して行った、東大寺所蔵「東大寺料国周防国文書集」の調査成果に基づき、論文「鎌倉時代の石見国守護について」を公表し、石見国守護の沿革について、新知見を示した。 同じく東大寺関係文書の分析から論文「鎌倉後期の石山寺と権門寺院」を公表した。この論文は、現在は1紙ずつ別個の機関に所蔵されている一通の書状を復元したことによる成果である。 以前より研究を続けている衾宣旨(朝廷発給の全国指名手配命令文書)に関する研究を進め、その効力について口頭報告を行った。この内容については2008年度中の公表を目指して論文化を進めている。 上記石見守護論文に関連して島根県大田市他で関連調査や現地調査を行い、他に兵庫県多可町・同県西脇市・大阪府羽曳野市に出張し古文書等の調査・撮影を行った。
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