2007年に口頭報告を行った、衾宣旨(朝延発給の全国指名手配命令文書)の効力に関する研究内容を基にさらに研究を進め、論文「衾宣旨補論-その効力について-」を執筆した。この論文は2009年4月に刊行予定の『鎌倉遺文研究』23号(鎌倉遺文研究会)に掲載される。 2007に発表した「時代の石見国守護について」(『鎌倉遺文研究』20号、鎌倉遺文研究会)を踏まえ、石見国における在地領主の分布と地域社会に関する研究を進めた。この成果は2009年7月に行われるシンポジウム「列島の鎌倉時代-中世前期に地域社会の萌芽を探る-」で「石見における在地領主の分布と地域構造」として報告を行う。 鎌倉時代の根本史料である『吾妻鏡』の研究を行い、『現代語訳吾妻鏡第3幕府と朝廷』(吉川弘文館、2008)「『現代語訳吾妻鏡第4奥州合戦』を(吉川弘文館、2008)『現代語訳吾妻鏡第5征夷大将軍』(吉川弘文館、2008)を編集・刊行した。また2008年度に編集作業を行った『現代語訳吾妻鏡第6富士の巻狩』は2009年5月に吉川弘文館から刊行予定である。 鎌倉時代に地域社会において実際に検断を担った、在国の守護代について、史料収集をすすめた。
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