研究課題
若手研究(B)
本研究は、集権化がすすむロシアにおいて市場化と民営化が先住民サハ人のコミュニティの社会経済活動に及ぼす影響を民族誌的に記録すると共に、先住民の伝統文化の動態を明らかにしようとするものである。3年間の調査研究を通して、彼らの家畜飼養における二種の牛馬生産が世帯経済、市場経済それぞれに対応して独自の交換領域を形成していること。特に馬畜産に関しては自営牧夫が出現し、そこで家畜預託が農村を越えた幅広い社会経済関係を構築していることを明らかにする共にその取引における経済的合理性が存在することを検証した。さらにこれらの畜産生産はロシアの民族的少数者であるサハ人の民族的アイデンティティとも密接な関係をもっていることについても明示した。これらから、先住民の伝統的牧畜が、市場化や政治的集権化の文脈に合わせて新たな発展を遂げる柔軟性があることを解明した。
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