本研究は、以下の3つの課題を遂行した。(1)ケニア共和国ケレニャガ県、ニエリ県およびナクル県でのフィールドワークを複数回にわたって実施。(2)上記のデータに厚みを持たせる作業として、2008年3月に実施したイギリスでのケニア植民地時代の資料を整理し、データ化した。さらに、(3)日本の援助機関における資料収集を通じて、開発と文化をめぐる研究に深みをもたせた。現代的な課題である開発援助とアフリカ社会の問題は、当該社会の定点的調査のみならず、現地社会、援助団体、国際世論など多様なアクターへの視角が必要となる事を再確認した。
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