研究課題
若手研究(B)
本研究は、平安朝の物語とこれに重要な影響を与えた唐代の伝奇小説との比較分析に基づき、その担い手たる知識人の意識変化と、これらの隆盛と前後して起きた社会変動との関係の解明を目指した。その結果、唐では科挙官僚等が、身分秩序と結び付いた従来の価値観に挑戦する新たな考えを伝奇の中で明確に先取りするのに対し、平安期の文人貴族や宮廷の女房は、貴族制の変化やそのもたらす問題を物語で鋭く示唆しつつも、それに積極的に関与せず距離をとることが明らかになった。
すべて 2007
すべて 雑誌論文 (2件)
国家学会雑誌 120巻9・10号
ページ: 199〜201
北大法学論集 58巻3号
ページ: 335-362