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2007 年度 実績報告書

自由の規制根拠と関係性;ヒト胚研究規制の正当性についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 18730010
研究機関広島市立大学

研究代表者

野崎 亜紀子  広島市立大学, 国際学部, 准教授 (50382370)

キーワード自由 / 関係性の権利 / 規制根拠
研究概要

本研究は,自由の規制根拠として従来の「他者危害(回避の)原理」を中心とする規制原理のみのよっては,規制の正当性を主張することの困難な規制現象を捉え,現に機能しているにもかかわらず従来言語化されてこなかった規制原理についての理論的探究を行った。
このほか,ヒト胚研究と同様の論点を抱えるいくつかの題材にも取り組み(子どもからの脳死・臓器移植、生殖補助医療(代理母)に対する法的検討,重症な障害をもつ新生児への治療をめぐる問題),当事者間の合意と技術力等が揃い,実行可能であるとしても,なおそれが規制されるという我が国の(広義の)法状況についで検討した。この検討では,憲法上のプライバシー権を構成する観念としてのプライバシーに着目し(個人的プライバシーと関係的プライバシーの導出),特に関係的プライバシーの観念が,権利論の内部で現に果たしている役割(片務的負担の内在)、の存在を示し,ここから,本研究を発展的に継承するプライバシー権概念の再定式化に向けた研究の素地を作った。
なお,ヒトiPS細胞の樹立といった新たな局面を迎えて,さらに研究に対する規制の整備が注目される中で,本研究の権利論の取り組みは,政策との架橋という視角を持つものであり,この点で重要な意義を持つといえる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 代理出産-何故それは規制され得るのか-2008

    • 著者名/発表者名
      野崎 亜紀子
    • 雑誌名

      創文 507

      ページ: 23-26

  • [雑誌論文] 新生児医療現場の生命倫理「話し合いのガイドライン」をめぐって2007

    • 著者名/発表者名
      野崎 亜紀子
    • 雑誌名

      小児科診療 70(4)

      ページ: 29-33

  • [学会発表] 子どもの脳死・臓器移植をめぐる法的問題-法哲学の立場から2007

    • 著者名/発表者名
      野崎 亜紀子
    • 学会等名
      信州大学および信州大学大学院合同授業・市民公開授業「臓器移植生命倫理学」子どもの脳死と臓器移植
    • 発表場所
      信州大学
    • 年月日
      2007-06-09

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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