アメリカ合衆国憲法の「法の平等保護」規定・「表現の自由」規定について、アメリカ連邦最高裁がそれらをどのように解釈しているか、どのような審査基準によってそれらの規定に違反しているかどうかを判断しているかについて、判例の分析・学説の検討を行った。裁判所が憲法を解釈するに当たっては、民主主義との関係が常に考慮されており、また、考慮されるべきであるという見通しを得るに至った。このことは、いかなる権利について裁判所が厳格に審査するべきかという問題にとどまらず、いかなる審査方法・審査基準を採るか等の具体的な問題についても及んでいると考えられる。
|