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2006 年度 実績報告書

商取引・会社実務における慣習・規範の実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 18730058
研究機関東北大学

研究代表者

森田 果  東北大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (40292817)

キーワード法の実証分析 / 社会規範 / ソフトロー / 法と経済学 / 商取引 / 取引慣習
研究概要

本研究は,現実に行われている商取引が,フォーマルな法ルールのみならず,取引当事者間の暗黙の合意や慣習の下に展開されている実態を解明することを目的とするものである。本年度は,その前半において研究代表者が在外研究に携わっていたため,実質的には後半のみにおいて本研究が遂行された。このような時間的な制限から,本年度の研究は,長期的かつ集中的な労力の投入が必要とされるフィールドワークよりもむしろ,理論的・基礎的な方面に焦点を当てて遂行される結果となった。
具体的には,まず,理論面においては,私的な合意・慣習・規範が現実の取引世界において果たしている役割を解明するためには,それらの私的な合意・慣習・規範がそれ単独では存在せず,フォーマルな法ルールと相互作用を営みながら現実世界に影響を与えていく存在である以上,まずはフォーマルな法ルールが現実世界において影響を与えるその仕方を解明し,そこから逆に私的な合意・慣習・規範の影響の仕方を浮き上がらせる作業が有益であると考えた。そこで,フォーマルな法ルールが影響を与える仕方について,それが直接人間行動に影響する場合だけでなく,私的な合意・慣習・規範に影響を与えた上で人間行動に間接的に影響していく場合も含めて,包括的な分析枠組みについての理論的解明を行った。それが,後掲の研究成果のうちの「(取引)法ルールの影響メカニズムの諸相」である。
さらに,本研究が単なる理論的な研究に終わるのではなく,データに基づいた実証研究を目指すものである以上,計量経済学等の実証的手法の習得をすすめる必要がある。そこで,若手経済学者との「法と経済学」研究会に参加して経済理論およびその実証方法への習熟を目指すとともに,計量経済学の手法を学ぶ自主ゼミを開講することを通じて計量経済学の新たな習得を図った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] (取引法)ルールの影響メカニズムの諸相2007

    • 著者名/発表者名
      森田果
    • 雑誌名

      江頭憲治郎先生還暦記念 企業法の理論 下巻

      ページ: 187-210

  • [図書] 江頭憲治郎先生還暦記念 企業法の理論(下巻)2007

    • 著者名/発表者名
      黒沼悦郎
    • 総ページ数
      746
    • 出版者
      商事法務

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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