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2008 年度 実績報告書

食料需要構造の変化による農産物輸入増加と社会的厚生の変化

研究課題

研究課題/領域番号 18730189
研究機関愛知教育大学

研究代表者

水野 英雄  愛知教育大学, 教育学部, 講師 (50293725)

キーワード消費者行動 / 経済政策 / 農業経済学 / 食品安全 / リスク
研究概要

近年日本における食生活は核家族化の進行、単身世帯の増加、さらには女性の社会進出の増加によってライフスタイルが変化し、個々の家庭において調理を行い、消費することは時間的制約により、また費用的にも単身者や少人数の家族向けに少量のみ調理することは合理的ではなくなってきている。このような食生活の変化に応じて外食産業等の供給者はデフレ傾向のもとで低価格にて供給することを余儀なくされており、安価な供給を行うためにコスト削減のための様々な努力を行っている。その中でも最も重要なものが原材料費である食材費の削減であり、そのため安価な農産物の輸入が急増している。
本研究ではこのような食生活の変化に基づく食料需要の構造変化によって農産物の輸入が増加している状況について社会的厚生の変化を通じて分析している。農産物に関しては規制によって数多くの輸入障壁が存在し、このような輸入障壁によって多くの農産物市場において社会的厚生損失が生じていることが示された。
本研究において特に重視したことは、輸入農産物が急増する中で本研究をスタートさせた頃から食品安全性に危惧を生じさせる様々な事件、輸入品の国産への偽装や安全基準を満たさない財の輸入といった不正が頻発し、その結果として消費者の国産品への嗜好を増加させたことから、「安全性への危惧のもとでの消費者行動」という視点から消費者の「主観的リスク認識」という考え方に基づいて分析を行っている。現在は地産地消や農産物の輸出さえも推進しようとしているが、「食の安全」についての関心の高まりが世界的に広がり「高くても安全なものを」という消費者ニーズが高まれば、わが国の食品の高い安全性が認められて世界市場に広がっていく可能性を見出すことが出来、本研究はそのような方策を探るものともなっている。

研究成果

(1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 平成18年度、平成19年度に学会誌等へ発表した研究成果に基づいて研究のとりまとめとして科学研究費補助金研究成果報告書「食料需要構造の変化による農産物輸入増加と社会的厚生の変化」平成21年3月30日愛知教育大学を発行した。また、研究成果は今後さらに学会誌等への投稿を計画している。

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公開日: 2010-06-10   更新日: 2016-04-21  

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