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2008 年度 研究成果報告書

銀行の貸出インセンティブが景気循環や金融政策に与える影響について

研究課題

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研究課題/領域番号 18730212
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 財政学・金融論
研究機関日本大学

研究代表者

豊福 建太  日本大学, 経済学部, 専任講師 (60401717)

研究期間 (年度) 2006 – 2008
キーワード景気循環 / 土地担保
研究概要

本研究は,銀行が土地担保融資を行っている状況下で,銀行の貸し出しインセンティブと景気変動がどのように関係しているかを分析する。特に,ソフトバジェット問題によって銀行が不良企業に追い貸しをするインセンティブを持っている時,負の生産性ショックがどのように各経済主体の行動に波及していくかを考える。
本研究では,負の生産性ショックが与えられると,二つの経路で景気を停滞させることになることを示す。一つ目は,負の生産性ショックによって不良企業の割合が高まるので,銀行がソフトバジェット問題に直面するようになり追い貸しが増えるという経路である。二つ目は,不良企業への追い貸しによって,生産要素である土地市場が事後的に逼迫し,将来の地価が上昇する。これが事前の土地担保価値を上昇させ,事前の投資が増加し,結果として事後の不良企業の数が増えるという経路である。以上より,本研究では,銀行が土地担保融資を行っているとき,負の生産性ショックは不良企業の割合を増やすし生産部門の質を低下させるという直接的な経路だけでなく,追い貸しを通じた担保価値の上昇によって,企業の投資を促すことから不良企業の数を増加させるという間接的効果が加わるため,景気の低迷がより深刻化することを示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 銀行の土地担保融資下における追い貸しが景気変動に与える影響2008

    • 著者名/発表者名
      豊福建太
    • 雑誌名

      住宅金融フォーラム 5

      ページ: 7-16

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Soft budget constraints, bank capital, and the monetary transmission mechanism2008

    • 著者名/発表者名
      Kenta Toyofuku
    • 雑誌名

      Japan and the World Economy 20(2)

      ページ: 194-216

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 銀行の追い貸しインセンティブと銀行規制2008

    • 著者名/発表者名
      豊福建太
    • 雑誌名

      金融経済研究 26

      ページ: 87-105

    • 査読あり
  • [学会発表] 土地担保融資下におけるソフトバジェット問題と景気変動2007

    • 著者名/発表者名
      豊福建太
    • 学会等名
      日本経済学会
    • 発表場所
      日本大学
    • 年月日
      2007-09-24

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公開日: 2010-06-10   更新日: 2016-04-21  

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