二年計画で行なう本研究の一年目として、当初の予定に従って包括的なサーベイとデータの収集を中心に研究をすすめた。本研究が対象とする範囲は、個人投資家の投資行動や、株主構成と企業統治の関係及びそれが企業行動に与える影影響など幅広いものであり、広く文献やデータに関して整理を行なった。 1、サーベイ 近年の日本企業の株主構成の変化とその影響を検証するため、株主構成、配当政策、研究開発投資、などに関連する文献の包括的なサーベイを行なった。また研究において個人投資家に注目とするため、その行動をより詳細に検証することを目的に、行動ファイナンスに関連する文献についても確認を行なった。本研究では、これらの先行研究の成果を前提に、パラメトリックの手法と、ノンパラメトリックの手法を用いて実証的に分析を行なう。サーベイは最終的に論文とする際にまとめる予定である。 2、データの収集 実証分析向けて、日経NEEDsなどからデータ収集を行なった。特に本研究のテーマである株主構成については、eol EsPerやEDINETにより有価証言報告書などを取得し、必要となるデータの確認を行なった。現在、事前の検証に取り掛かっており、その成果を基にして研究計画の二年目に詳細な実証分析を行う予定である。 以上、計画に沿った研究を実行している。引き続き予定された分析を行なう計画である。また研究計画作成後にも、株主構成と企業行動に関連する出来事が発生している。二年目にはこれらの新しい出来事も取り入れた、実証的よ分析を行なう予定である。
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