研究概要 |
本年度においても, 企業, NPOの社会戦略を遂行するためのビジネスモデルについて, 文献研究と事例研究を実施した. 社会性と事業性を両立するためのビジネスモデルには, 革新性が必要になるが, それらを事例で検討している. また企業のビジネスモデル研究では問われることのないビジネスモデル構成要素として, ステイクホルダーとの新しい関係構築のあり方が見出された. 本年度は, 特にクロスセクターのステイクホルダーとの協働事例を検討した. 新しい関係構築を含む協働のビジネスモデル創造において, 以下の鍵となる要因を抽出している. 協働事業のビジネスモデルを構築していく上では, 協働のアジェンダを創造して, 組織間の協働デザインをつくり, 課題解決に向けて組織のやる気を高めて, 協働を促進させるといった協働プロセスのマネジメントが必要となる. この協働プロセスには, 協働アクティビストのリーダーシップのあり方が大きく影響する. 今後の新たな分析視点として, 社会戦略における協働アクティビストのリーダーシップ様式と意義について検討する必要があることが判明した. 今後, さらにこれらの研究を深めていく必要がある.
|