本研究は、会計基準設定主体の選択する政策すなわちマクロ会計政策に関して、会計規制の経済的影響を理論的および実証的に捉え、基準設定のあり方や政策評価の実施とその基準設定へのフィードバック可能性を考察することを目的としている。より具体的には、(1)概念フレームワークと基準設定アプローチの理論的・実証的研究、(2)経営行動への影響の測定に関する理論的・実証的研究、(3)会計規制の経済的影響としての証券市場への影響に関する理論的・実証的研究、(4)会計規制の目的としての質的要件の設定と規制実施後の効果との整合性に関する理論的・実証的研究、(5)政策過程論および政策評価論の会計基準設定過程への応用方法に関する理論的・実証的研究、という5 つの総合的・多面的な接近法によって会計規制の経済的影響を測定し基準設定に対する実践的な含意を引き出すことを課題としている。
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