研究課題
今年も引き続いて、国内外のキャプション入力について、基礎的な現状調査をおこなってきた。ただし、研究代表者が所属大学を異動したため、周囲の環境変化や業務との兼ね合いもあって、当初予定していた広範な調査は来年に延期することになった。調査の現状についてもう少し詳しく述べておこう。1 パソコン要約筆記、2 裁判所における速記、3 テレビ字幕業界のそれぞれに関して情報収集したり、深いインタビューを実施したりという基礎データの収集をおこなっている。その他、情報社会論、オーラルヒストリー、情報共有化あるいはアーカイブズといった理論や調査方法論をテーマとして成果を発表した。これらの発表については、学会報告の形式が多く、論文化は次年度に順次、おこなっていく予定である。上記1〜3、すなわち、順にそれぞれ福祉事業、公的事業、民間事業にまたがるコミュニティについて深く追求していくことは、キャプション入力活動それ自身の動向のみならず、音声認識技術等をめぐる諸問題を整理するための基礎データとして重要である。さらに、調査実施初年度の終わりから、上記3つのコミュニティに加えて、第四の対象領域としてネット上のキャプション入力コミュニティに注目してきた。広くは「ニコニコ動画」等、こうしたコミュニティは、必ずしも「ユニバーサルデザイン」や「福祉」を目的としないにもかかわらず、日本におけるキャプションのあり方におおきな影響を与えている。
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『共同利用機関の歴史とアーカイブズ2006』
ページ: 5-16
Annual Report of National Institute for Fusion Science April 2006-March2007
ページ: 408
ページ: 410