研究課題
本年度は、戦争を表象するアニメ・マンガ作品が、各国・地域の評論や日本研究において、いかに評価されているかという現状を調査するとともに、メディア史的手法を用いていかに評価「されてきたか」についても整理をおこなった。これにより、作品の各国・地域における文化・社会的位置づけを明らかにすることを目指した。上記目的のもと、韓国・ドイツ・フランスで追加調査および資料収集を行なった。特に、出版社や博物館でのききとりをおこない、日本マンガやアニメの作品解釈を左右している文脈とはいかなるものであるのかに迫った。また、ライプチヒ大学の大学院生とのディスカッションや、フランスにおけるコミックス実作の専門大学学生との交流を通じて、これらの考察を深めた。成果の一部は、6月に発売予定の論集の1編として出版予定である。また、前年度ライプチヒ大学において開催されたシンポジウムでの発表分は、論集の一部として刊行された。最終年度は、ここまでの調査結果を踏まえて、各国、地域における評論や日本研究における作品の評価にも考慮しつつ、作品の各国・地域における文化・社会的位置づけを明らかにし、研究成果として総合する予定である。
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Richter, Steffi (ed.)Contested Views of a Common Past: Historical Revisionism in Contemporary East Asia. Frankfurt and NewYork: Campus
ページ: 321-328