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2006 年度 実績報告書

水俣病被害における障害概念の転換と胎児性患者の福祉的課題に関する現地密着型研究

研究課題

研究課題/領域番号 18730375
研究機関熊本学園大学

研究代表者

田尻 雅美  熊本学園大学, 水俣病研究センター, 研究助手 (70421336)

キーワード水俣病 / 胎児性水俣病 / 医療・福祉 / 障害者福祉 / 社会福祉関係
研究概要

2006年度は、水俣学現地研究センター(水俣市浜町)を研究拠点として、水俣在住の患者家族へのコンタクトを試みた。水俣病公式確認50年のこの年は、さまざまな記念の企画がなされており、その中でも、一部の胎児性水俣病患者が取り上げられることが多く、メディアのさまざまなアプローチが調査を困難にしたことは否めない。その中でも、「光の当たらない」在宅胎児性水俣病患者へのアプローチおよび患者家族への接近を図った。
第一に、これまでの先行研究のサーベイを行い、胎児性水俣病患者のみならず、同世代の水俣病患者へのアプローチが必要なことが明らかになった。すなわち、「胎児性水俣病」と呼ばれている人々66名は、症状が重篤で、行政による認定を経た人々であるに過ぎず、差別を恐れて隠れていた人々や比較的症状の軽い人々にまで視野を広げなければ、胎児性患者問題の総体と福祉的課題の焦点化が困難であろうということがはっきりした。
第二に、患者家族へのインタビューは、先に述べたメディアによるバイアスを回避すべく、個別的なアプローチにならざるを得なかった。特に患者組織や運動と接触のなかったH地区の認定患者へのインタビュー開始できたことは、これまで水俣病運動のなかでの患者役割とアイデンティティ形成を基礎にした障害概念仮説を再検討する上で意味が大きかった。新潟に関しては、訪問調査を今年度はできなかったが、新潟の胎児性水俣病患者Fさんに長くかかわってきた白梅短期大学金田教授が水俣来訪時に、水俣の共同訪問とヒアリングを行うことができ、新たな文献も収集できた。
第三に保健所および社協に関しては、日常的なコンタクトを築くことができているが、人事異動などがあり、詳細な調査は2007年度に持ち越すこととした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 胎児性水俣病患者と障害者2006

    • 著者名/発表者名
      田尻雅美
    • 雑誌名

      環 2006年春号vol.25

      ページ: 290-291

  • [雑誌論文] 水俣病の教訓は活かされたかー環境被害に関する国際フォーラム報告2006

    • 著者名/発表者名
      花田 昌宣, 宮北隆志, 田尻雅美
    • 雑誌名

      環境と公害 VOL. 36 NO.3WINTER2007

      ページ: 45-49

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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