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2007 年度 実績報告書

幼児・児童における危険状況の認知の発達-子どもの安全教育に関する心理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18730417
研究機関茨城キリスト教大学

研究代表者

江尻 桂子  茨城キリスト教大学, 生活科学部, 准教授 (80320620)

キーワード安全教育 / 防犯教育 / 幼児 / 児童 / リスク / 危険認知 / 認知発達
研究概要

本研究は、幼児期から児童期の子どもたちが、見知らぬ人物が接近してくるという状況について、どの程度、危険性を認識しているのか、また、それらの認識にもとづき、適切な行動を選択することができるのかを検討するものである。そしてこれらの結果をもとに、幼児・児童の防犯教育を考える上での基礎的資料を得ることを目的としている。本年度は、年中児、年長児、小学1年生、2年生、計240名を対象に実験1,2を行った。実験1では、個別面接形式で、紙芝居(子どもが一人でいる状況で、見知らぬ人や親しい人に話しかけられ、誘われるという場面)を提示し、もし被験者が主人公だったらどうするか、また、そのように回答した理由に関して質問を行った。また、実験2では実験1と同様の実験手続き、材料を用いながら接近する人物が困っていて助けを求めるという状況(実際の誘拐場面により近い状況)を設定し、実験を行った。そして「見知らぬ人物は危険」という認識と、「困っている人は助けるべき」といった向社会的な認識との間で、子どもたちがどのような理解・判断を行うのか、それが発達に伴いどのように変化するのかを調べた。実験1,2の結果、まず見知らぬ人の誘いに乗らないという行動の選択は、年長頃から可能になるということ、しかし正当な理由(見知らぬ人の誘いに乗ることの危険性〕に基づいた判断は、年長児ではまだ難しく、小学1年生頃から可能であることが明らかになった。さらに実験2より、こうした判断ができる年長や小学校1年生でも、相手が困った状況にあり、助けて欲しいと依頼される状況においては、より相手の誘いに応じやすいということが明らかとなった。以上の結果から、防犯教育のあり方が議論された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 幼児・児童における危険状況の認知の発達(2)-いかなる状況で、子どもは既知・未知人物についていくのか-2008

    • 著者名/発表者名
      江尻桂子
    • 学会等名
      日本発達心理学会第19回大会
    • 発表場所
      大阪国際会議場
    • 年月日
      2008-03-21

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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