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2009 年度 実績報告書

幼児・児童における危険状況の認知の発達―子どもの安全教育に関する心理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18730417
研究機関茨城キリスト教大学

研究代表者

江尻 桂子  茨城キリスト教大学, 生活科学部, 准教授 (80320620)

キーワード安全教育 / 防犯教育 / リスク / 危険認知 / 危険回避 / 認知発達 / 幼児 / 児童
研究概要

近年、子どもを狙った誘拐事件が後を絶たず、子どもの安全に対する社会的な危機意識が高まっている。本研究はこのような事件を未然に防ぐための一つの手段として、発達心理学的アプローチ(実験法・調査法)により、子どもの危険認知の発達過程について検討するものである。
年中~小学2年生の保護者を対象とした調査(江尻,2008)によれば、子どもの年齢が低いほど、保護者が予測する「子どもが見知らぬ人物についていく可能性」の程度は高かった。では、個々の親子で見たときに、保護者の認識と、実際の子どもの危険回避能力とはどの程度関連しているのだろうか。これを明らかにするため、本研究では、上記のアンケート調査を分析材料に、保護者が予測する自分の子どもの危険認知能力と、実際の子どもの危険認知能力と関連について検討した。
その結果、保護者の予測する、子どもが未知の人物についていく可能性は、子どもが「危険回避群(17名)」の得点(平均)は3.12、非危険回避群(29名)の得点(平均)が2.90であり、有意な差はなかった。また、危険回避群の保護者のうち、子どもが危険を回避できると考えているのは(親の予測と子の行動が一致)7名であり、危険を回避できないと考えているのは9名であった(親の予測と子の行動が不一致)。一方、差危険回避群の保護者のうち、子どもが危険を回避できないと予測するのは(親の予測と子の行動が一致)11名、危険回避できると予測するのが12名(親子不一致)であった。以上の結果から、保護者の子どもの危険認知能力に対する認識が、実際の子どもの危険認知能力と関連しているとは言えなかった。これらの結果について、今後さらに検討を重ねたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 子どもの危険認知能力を保護者はどう認識しているか-保護者を対象としたアンケート調査から-2010

    • 著者名/発表者名
      江尻桂子
    • 学会等名
      日本発達心理学会第21回大会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2010-03-28
  • [図書] 『子どもの暮らしの安全・安心~命の教育へ』I巻乳幼児期から小学校入学までII巻児童期2010

    • 著者名/発表者名
      内田伸子・袖井孝子〔編〕(江尻桂子は、分担執筆者)
    • 総ページ数
      180
    • 出版者
      金子書房

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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