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2006 年度 実績報告書

超重度障害児(者)に対する認知機能評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18730429
研究機関国立精神・神経センター

研究代表者

大江 啓賢  国立精神・神経センター, 武蔵病院心理・指導部療育指導室, 児童指導員 (40415584)

キーワード教育系心理学 / 発達障害 / 超重度障害児(者)
研究概要

超重度障害児(者)(以下超重症児)を対象とした研究は、医療的側面からは多いが、療育的視点からの検討はわずかである。加えて、超重症児の中には、障害が重篤であるため、療育者が働きかけに対する反応をほとんど見いだせない児も存在する。このような場合、療育の効果を検証し、さらなる活動を展開していくことは難しい。以上を踏まえ、本研究では、療育的視点に立ち、外見上反応を捉えがたい超重症児を対象として、働きかけに対する定位反応の発生・発達的変化を評価する。それを受けて、外界の刺激に対する超重症児の認知発達における援助のあり方を検討することを目的とする。
今年度は、年度計画に基づき、準超重症児2例を含む4例を対象に、日常かかわる療育者による日常生活における行動評価を実施した。加えて通常の療育活動場面と刺激を限定して呈示する実験場面とを設定し、VTR撮影による反応生起および心拍変動を測定した。
結果、作成した評価表に基づいた行動観察では、3事例で反応が確認できないと判断される結果となった。しかしながら、日常生活の中で最も呈示頻度が高いと考えられる呼名を刺激として一過性心拍反応による刺激の受け入れに関する評価を試みたところ、3事例において定位反応を反映するとされている減速反応が確認された。また、日常の療育活動等で頻回に呈示する刺激を用いて同様の評価を試みたところ、すべての事例において減速反応が確認された。しかしながら、減速反応の出現率にはばらつきが見られるとことから、次年度においても継続して評価を実施し、縦断的評価を試みたい。同時に超重症児の認知発達における援助のあり方を検討するために、事例数を増やし、反応動態別のグルーピング等、分析を試みたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 療育者の働きかけに対する超重症児(者)の反応に関する検討2006

    • 著者名/発表者名
      大江啓賢, 山田宗伸, 小林巌
    • 雑誌名

      日本重症心身障害学会誌 31(2)

      ページ: 183

  • [雑誌論文] 反応が読み取りにくい超重症児(者)に対する療育者の働きかけに関する検討(第2報)2006

    • 著者名/発表者名
      大江啓賢, 今井雅由, 渡辺俊武, 富士川善直
    • 雑誌名

      第60回国立病院総合医学会講演抄録集

      ページ: 382

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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