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2006 年度 実績報告書

「食事ストレス」が食物の好み、摂食量および食行動の異常に及ぼす効果の実験的検討

研究課題

研究課題/領域番号 18730475
研究機関同志社大学

研究代表者

青山 謙二郎  同志社大学, 文学部, 助教授 (50257789)

キーワード食事ストレス / 食事の不規則性 / 食行動 / ラット
研究概要

本研究の目的は、「食事ストレス」という観点からラットが予期しない大量の食物を摂取することが食行動に及ぼすネガティブな効果を検討し、さらには活動性拒食症(activity anorexia)と呼ばれる現象の原因を解明することである。平成18年度は、食事開始の予期を困難にする操作(すなわち食事開始時刻を不規則にする)の、摂食量への影響を検討した。さらに、食事開始時刻が不規則な条件に食事の開始を信号する刺激を付加することによって、不規則性のネガティブな影響が緩和されるかどうかも検討した。1日に1回、1時間の食事セッションにおいて、ラットはホームケージ内で食事セッションが与えられた。食事セッションにおいては、大量の餌が提示され、ラットは1時間の間に好きなだけの餌を食べることが許された。毎日定時に食事セッションが開始された群(規則群)では、ラットは当初は1日1回の給餌スケジュールに適応できず、体重が減少したが、やがて給餌スケジュールに適応して食事セッションにおける摂食量が増加してゆき、体重も回復していった。これに対し、毎日の食事セッションの開始時刻が不規則に変化した群(不規則群)では、給餌スケジュールに対する適応が阻害され、食事セッションにおける摂食量が規則群に比べて少なくなり、体重も規則群に比べて少なくなった。第三の群(信号付不規則群)では、毎日の食事セッションの開始時刻は不規則群と同程度であったが、食事セッション開始の30分前に、食事セッションの開始を信号する刺激を与え、食事セッションの開始を予期することを可能とした。その結果、食事の不規則性の悪影響がほぼ完全に取り除かれ、食事量も体重も不規則群より多くなり、規則群と同等になった。この結果から、予期できない大量の食物摂取のネガティブな効果が、食事の開始を予告する信号刺激の付加により大幅に緩和できることが示唆された。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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