• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

近世人間形成に果たす宗教メディアの意義-地域文化センターとしての寺院に着目して-

研究課題

研究課題/領域番号 18730502
研究機関鳴門教育大学

研究代表者

梶井 一暁  鳴門教育大学, 学校教育学部, 准教授 (60342094)

キーワード宗教 / 僧侶 / メディア / 地域文化センターとしての寺院 / 蔵書形成 / 留学僧
研究概要

近世日本における寺院や僧侶の教育史的意義を明らかにするため,地域文化センターとしての寺院の性格,在村知識人としての僧侶の役割に着目し,一次資料の収集・分析を進めつつ,研究の展開を図った。主な内容は,以下のとおりである。
第1に,手習師匠の墓碑である,いわゆる「筆子塚」について,広島藩領賀茂郡黒瀬地域と阿波藩領撫養郡高島地域の事例を現地調査した。あわせ七寺院所蔵資料も分析した。これにより,手習師匠をつとめる在村の僧侶が,かつて江戸や京都の学問中心地で長期間の修学経験をもつ者であり,彼らが村と都市文化をつなぐ媒介者的役割を果たしていることを考察した。
第2に,在村寺院の蔵書形成について,現在の鳴門市内の寺院の協力を得て調査した。近世の書籍を中心に約2000点が確認され,目録作成中である。地域の学問所としての寺院の役割,周辺寺院との書籍の貸し借り,奈良や京都の寺院で筆写された本の伝来,講談や講話のための語りのテキストの蓄積などが判明した。継続して調査を行う予定である。
第3に,近世日本の寺院や僧侶の特質を比較史の観点から明確化するため,外国における研究史を検討した。渡英し,とくにオックスフォード大学による日本宗教史・文化史研究に関する19世紀以降の研究史を調査した。近世僧侶として青年期を送り,近代にオックスフォードに学んだ日本人留学僧侶の存在があった。近世と近代を生き,日英の研究史に足跡を残した彼らに関する資料調査を実施した。近世・近代,日・英という分析視角を交差させることによる研究の進展を期した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 黒瀬町史・通史編(執筆担当、「黒瀬組の教育」, pp.284-307, 「僧侶の道中日記」「寺院の年中行事」, pp.346-356)2008

    • 著者名/発表者名
      黒瀬町史編さん委員会
    • 総ページ数
      377
    • 出版者
      広島県東広島市

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi