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2007 年度 実績報告書

不登校児家族の自助グループの知識産出・受容に関する社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18730517
研究機関宮城教育大学

研究代表者

山田 哲也  宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (10375214)

キーワード不登校 / 自助グループ / 知識社会学 / ペダゴジー / 社会構築主義 / 親の会 / バーンスティン
研究概要

今年度においては、以下の3つの課題に取り組んだ
1、昨年度に引き続き、東京都と仙台市で活動している親の会への参与観察を実施した。焦点を当てた観察・分析に移行し、主として、組織形態の違いがもたらす影響について検討を行った。
2、上記の会に加え、大阪府で活動している親の会の例会と、府下の連絡組織の会合に対する参与観察を行った。
東京都で活動している親の会は、大阪府に事務局を置く連絡組織に加入している。連絡組織との物理的な近接性やそのことによって入手しうる資源の差がもたらす影響と、連絡組織の中心的なメンバーが、ローカル・レベルの例会と広域連絡組織で担う役割の異同を検討することが、大阪調査を追加した目的である。
3、親の会の中心メンバーと、行政関係者を対象にしたヒアリング調査を行った。会の中心メンバーに対しては、設立の経緯、会の目的や主たる活動内容、会の「転機」に関する認識などを中心仁聞き取りを行った。昨年度の調査で明らかにされた、「不登校トラック」の形成や、不登校言説・実践の再文脈化過程が、親の会のあり方に与える影響が明らかになった。
さらに、行政関係者への聞き取りからは、ボランタリーな組織と公的組織が連携する時に留意している点や、学校内外の不登校支援プランの望ましいあり方に関する見解が明らかになった。
なお、大阪府を新たなフィールドに設定したために、今年度予定していた質問紙調査は次年度に繰り越し、比較する地域を拡大するかたちで実施することにした。
来年度は、これまでの調査で得られたデータと質問紙調査の結果を用いて、不登校に関する知識の入手経路や、これらが日常的な会の実践に与える影響を分析し、調査の結果をまとめる予定である。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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