高等教育の質保証分野における欧州関連をテーマとした先行研究など、そして国際関係分野における欧州高等教育関連をテーマとした先行研究などを、未入手のものを中心に把握する作業を行った。 また、欧州高等教育の概括的な現況を整理するために、基礎的および周辺的な資料・情報の追加収集・整理を行った。以下の諸点について現状までの整理が現在も進行中である。 ・EUの高等教育政策、および関連政策との関わり ・EU全体の高等教育基本統計 ・ボローニャ・プロセスにおける、質保証も含めた「10の柱」に関する進行状況 ・ボローニャ・プロセスへの新規加入の状況 ・"E4 Group"を含めた主な関連諸アクターの近年の動向・諸活動 公的機関や団体の諸活動や成果の多くが、Webで情報開示されており入手が比較的容易であった。一方で、多様な欧州諸国の国情に対する理解を深めるため、各国の文化を知ることができる資料も適宜入手しつつ、主要なアクターである"E4 Group"からは、webやメールやりとりなどにより、リアルタイムに情報を入手することにつとめた。 2005年に提示されたESG(欧州における高等教育の質保証の基準及びガイドライン)への対応状況を整理するため、それ以前の状況を、"Focus on the Structure of Higher Education in Europe 04/05(EURYICE)"を元にまとめたものをベースに、それ以降の改革動向を探ってまとめる作業の中間的な発表を、日本高等教育学会(5月26日)で行う予定である。
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