研究概要 |
平成18年度に行った研究活動、研究実績は以下のとおり。 1.アートプロジェクトと連携する学校教育の可能性の調査研究。 横浜トリエンナーレ2005に参加した,横浜山手中学校・王節子教諭の聞き取り調査を行う。王節子教諭は、横浜トリエンアーレ2005出展作家、堀尾貞治氏の活動に深く関わり、堀尾氏が実施したワークショップに、横浜山手中学校の生徒たちと参加する。また、横浜山手中学校生徒たちとキッズ・キュレーターを組織し、横浜トリエンナーレ2005総合ディレクター川俣正との連携のもと、一般来場者への鑑賞ツアーを実施した。これら王節子教論の取り組みは、現代美術と学校教育の連携を考慮する際、非常に豊かな可能性を示唆している。王節子教諭への聞き取り調査の内容は、文字データ化し今後、一般公開する予定である。また、宮崎県宮崎市の現代っ子センター、藤野忠利氏の聞き取り調査を行う。藤野氏は具体美術協会に参加した経歴を持つアーティストである。聞き取り調査においては、藤野氏より現代っ子センターでの教育活動の内容と、具体美術協会が提示した、現代日本における現代美術の展開と教育活動との親和性にっいて教示頂いた。これらの聞き取りの調査の内容も、文字データ化し、平成19年度、公開する予定である。 2.現代美術における「市民」による制作活動の教育的可能性の調査 福岡県北九州市において、北九州市立美術館で実施された「北九州ビエンナーレ」の資料調査、福岡県田川市で実施された川俣正によるプロジェクト『コールマイン田川』の関係者に聞き取り調査を行う。これらの調査による成果を、整理分析し平成19年度公開の予定である。
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