• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

子どもの意味産出行為の分析による芸術教育のカリキュラム開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18730554
研究機関山梨大学

研究代表者

新野 貴則  山梨大学, 教育人間科学部, 准教授 (60353380)

キーワードカリキュラム / 図画工作教育 / 美術教育 / 意味生成 / 行為分析
研究概要

本研究課題は、芸術教育活動における子どもの意味産出の行為を論理的にとらえることによって、いわゆる潜在的カリキュラムを顕在化し、子どもの意味産出の行為を実現するカリキュラム開発の視点を構築するものである。平成20年度は、主に子どもの行為を分析するための授業記録の収集・整理を行うととともに子どもの活動の分析と考察を行った。
記録は基本的に特定の子どもの活動について、授業の最初から最後まで追跡、VTRに記録するという方法で行った。また、必要に応じて教師及び子どもに簡単なインタビューを行った。また、ワークシートや作品なども記録・整理した。そして、これらの整理したVTR等の記録を分析し、子どもの活動の展開を図式化して表した。
このことによって、子どもの表現行為め意味をその活動の展開の構造からとらえた。これらの構造が明らかにされたことで子どもの行為と行為のあいだの意味関連をとらえることができた。さらには、行為する子どもとともに活動する他の子ども、または教師の行為との意味関連、材料や用具、または、活動する場との関連もとらえることができた。いずれにせよ、複雑な意味関連のあいだで子どもの表現行為は展開していることが明らかにされた。逆に、その意味関連が相対的に単純な子どもの表現活動も観察されたが、この場合、おおよそは授業で取り上げられる題材に課題があった。それは、子どもが主体的に活動できるよう設定されていないということである。これらのことからは、少なくとも子どもの意味産出の行為を実現するためには、子どもが主体的に感じ考え、試みることのできる題材開発が必要であることが明らかにされた。

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi