• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

学習支援ボランティアのサポートと協働学習のためのオンラインネットワークの構築

研究課題

研究課題/領域番号 18730558
研究機関兵庫教育大学

研究代表者

坂本 美紀  兵庫教育大学, 学校教育研究科, 助教授 (90293729)

キーワード教育系心理学 / 学習支援 / 連携 / ボランティア
研究概要

本年度はまず,学校現場でのボランティア活動を継続中の大学生と,外部人材として学校現場での支援に従事した経験を持つ大学院生とを対象に,インタビューとアンケートを併用して調査を実施し,現場での支援活動の実態と,その中で彼らが体験した困難や問題点について明らかにした。その結果,学生達に求められている支援内容が多岐にわたっていること,そのため,学校のニーズとボランティア学生の力量または志向が十分にマッチングされているとは言えない事例も少なくないことが明らかになった。大きな問題点として,教師・学校側との連携の難しさを,多くのボランティア学生が共通して指摘した。効果的な支援のためには,児童生徒のニーズを反映させた指導計画が,ボランティアをはじめとする学外援助者とも共有されていることが望ましいが,現状はそうではなかった。具体的には,(1)支援に先立って,指導の目標や計画・内容などが示されなかった,支援対象の児童生徒に対する情報が十分に与えられなかった,(2)自閉症やADHD等の児童への指導方法が分からない,学校側のニーズがよくつかめないため,自分がどこまで介入していいか分からない,(3)打合せ・支援の報告・相談といった教師側との連携が十分に行えていない,または,連絡ノートなど,連携への努力をしたがうまくいかなかった,(4)教師と対等と見なされにくい立場に遠慮し,支援や連携の改善に向けた提言や行動を控えてしまう,等の問題や困難を体験していることが明らかになった。この他,インタビューの中では,学生の志向と学校側のニーズが十分にあわなかったことや,休校や行事の連絡がうまく来ずに無駄足に終わることが重なったことが,ボランティア活動に対するモチベーションに影響した事例が複数報告された。
得られた結果は,H18年度の学会で発表した他,H19年度の学会でも発表予定(論文投稿済み)である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 学外の援助資源を含む校内支援体制 : 支援者が感じた課題2007

    • 著者名/発表者名
      坂本 美紀
    • 雑誌名

      日本発達心理学会第18回大会論文集

      ページ: 256

  • [雑誌論文] 学校ボランティアが体験する困難 : 学外援助資源と学校との連携2007

    • 著者名/発表者名
      坂本 美紀
    • 雑誌名

      日本心理学会第71回大会発表論文集 (印刷中)

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi