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2007 年度 実績報告書

非アーベル岩澤理論の展開

研究課題

研究課題/領域番号 18740019
研究機関近畿大学

研究代表者

尾崎 学  近畿大学, 理工学部, 准教授 (80287961)

キーワードガロワ群 / 不分岐拡大 / 代数的整数論
研究概要

代数体上の最大不分岐p-拡大(pは素数)のガロワ群の構造の解明は本研究における主要研究目標の1つである。特に代数体上の最大不分岐p-拡大のガロワ群として現れるpro-p群の特徴付けは数論に於ける非常に基本的な問題であって、これまでの私の研究によって素数pが「円のp-分体の最大不分岐p-拡大が有限次拡大」という性質を持つときには、
(1)任意の有限p-群が、ある有限次代数体上の最大不分岐p-拡大のガロワ群として現れる
(2)任意の可算生成pro-p-群が、ある代数体(無限次も許す)上の最大不分岐p-拡大のガロワ群として現れる、
という事実の証明に成功していた。しかし、上の条件を満たす素数pが無数に存在するかどうかは現時点では分からないので、この素数pに関する条件は相当に制約的と言わざるを得ない。しかし、本年度の研究によって、この素数pに関する条件を仮定しないでも主張(1)と(2)が成立することを証明することに成功した。この定理によって、例えば、代数体の単項化問題で半世紀以上に亘っての長らくの懸案であった、「群論的に存在する単項化現象は、実際にある代数体において起きるのか?」という問題が肯定的に解決される。
証明はこれまでの代数的整数論で使われてきた手法、例えば中心類体の理論やガロワ拡大の埋め込み問題の理論等を総動員して、それらに新たな手法を加えて行われる非常に複雑精妙なものであって、別の代数的整数論の問題にも応用できる可能性が十分にあるものである。特に、イデアルの単項化に関する問題に新たな進展を齎すものと期待される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 与えられたp-群をガロワ群に持つ最大不分岐p-拡大の構成2007

    • 著者名/発表者名
      尾崎 学
    • 学会等名
      第13回早稲田大学整数論研究集会
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2007-03-12

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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