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2008 年度 実績報告書

非安定K理論とリー群のホモトピー的巾零性

研究課題

研究課題/領域番号 18740032
研究機関兵庫教育大学

研究代表者

濱中 裕明  兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (20294267)

キーワードホモトピー可換 / ホモトピー的巾零性 / リー群 / ユニタリ群 / Samelson積
研究概要

リー群とは群の構造をもった多様体であるが、トーラスなど特殊なものを除いて、ほとんどが非可換である。非可換とは、交換子写像が自明になること、と言い換えることができる。これを交換子写像が定値写像にホモトープであるという条件に変えたものが、ホモトピー的可換性であり、交換子写像を入れ子にしたn重交換子写像がホモトピー的に非自明になるのはnがどれくらいまでか、を調べることがホモトピー的巾零性を調べるということになる。さらにホモトピー論には空間の局所化という手法があり、これを用いることで、群の局所化のように、空間の性質を素数p毎に切り分け、局所化して調べることが可能になる。どのような素数で局所化したときに、どのようなホモトピー的巾零性が現れるかは興味深い問題である。
ホモトピー的な巾零性を調べる際には、交換子写像を用いて定義されるSamelson積と呼ばれるホモトピー群の間の積が重要となる。従来、古典的なユニタリ群であっても、非安定なホモトピー群のSamelson積はあまり系統だって計算されてこなかった。その理由としては、準安定なホモトピー群の群構造の決定は多くなされてきたが、その計算の中で安定ホモトピーの手法が使われており、具体的な生成元がはっきりしなかりた点が挙げられる。今年度は、ホモトピー巾零性を考察する際に重要となる、素数pで局所化したユニタリ群のSamelson積について、具体的な生成元を確認しながら系統立ててを計算し、その結果をまとめ、発表した。その結果は現在論文としてまとめている途中である。
また、その他、Sp(2)や例外型リー群についてもSamelson積の計算を行い、そのホモトピー的巾零性等について調べた。この結果についても、現在論文を投稿中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Samelson products in Sp(2)2008

    • 著者名/発表者名
      濱中裕明、鍛冶静雄、河野明
    • 雑誌名

      Topology and its Applications 155

      ページ: 1207-1212

    • 査読あり
  • [学会発表] Samelson products in π*(U(n)) in the meta-stable range2008

    • 著者名/発表者名
      濱中裕明
    • 学会等名
      ホモトピー論シンポジウム
    • 発表場所
      サンポートホール高松(香川)
    • 年月日
      2008-12-06

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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