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2007 年度 実績報告書

部分多様体の外在的な性質と内在的な性質の関係

研究課題

研究課題/領域番号 18740034
研究機関熊本大学

研究代表者

安藤 直也  熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (50359965)

キーワード主方向平行曲面 / molding surface / Codazzi-Mainardi多項式 / 曲率線 / 測地線 / 優決定系 / Liouvilleの方程式 / 整合条件
研究概要

以前に調べた主方向平行曲面はmolding surfaceと殆ど同じものであることがわかったので、そのことに関連して得た結果を説明したい。
E^3の臍点を持たない曲面でGauss曲率が零にはならないものがmoldingであるとは、E^3において合同ではないが主方向を保つ等長写像で移り合う曲面の(実数によりパラメーター付けされた)族に含まれるときにいう。よってmoldingである曲面はそのCodazzi-Mainardi多項式は恒等的に零であることによって特徴づけられる。Bryant-Chern-Griffithsの"Exterior differential systems"(1982)において、moldingである曲面の曲率線の族の一つは測地線からなることが証明されている(Cartanのテキストでもこの命題は記述されている)。この命題から冒頭に述べたことがわかる。
さて、私は次のことを示すことによりこの命題の別証明を与えた:曲率が零ではない準曲面のCodazzi-Mainardi多項式が恒等的に零であるならば、準曲面のある1次元分布の積分曲線は全て測地線である。別証明を実行するために、F_u=α+βe^F,F_v=γ+δe^{-F}という型の優決定系を考察した。Codazzi-Mainardi多項式が消えていることは準曲面に対応する優決定系の整合条件か成り立つことに相当し、得ようとしている結論はβδ≡0と同値である。仮にβδ≡0を否定すると、Codazzi-Mainardi多項式が消えていることからφ:=log|2βδ|はLiouvilleの方程式φ_{uv}=eφの解であることがわかるが、これは矛盾を引き起こすことがわかった。
前段落に現れた型の優決定系で整合条件を満たすものの一般解を具体的に記述することにも興味を持ち、βとδが零であるかどうかで場合分けをしてそれぞれの場合に一般解を記述した。特にβδ≠0の場合には、Liouvilleの万程式の一般解を用いて優決定系の解が記述される。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] A surface which has a family of geodesies of curvature2007

    • 著者名/発表者名
      N. Ando
    • 雑誌名

      Beitraege zur Algebra und Geometrie 48

      ページ: 237-250

    • 査読あり
  • [学会発表] 曲面の曲率線の測地的曲率2007

    • 著者名/発表者名
      安藤直也
    • 学会等名
      第54回幾何学シンポジウム
    • 発表場所
      鹿児島大学
    • 年月日
      2007-08-24
  • [学会発表] 曲面の曲率線の測地的曲率2007

    • 著者名/発表者名
      安藤直也
    • 学会等名
      熊本大学幾何学セミナー
    • 発表場所
      熊本大学
    • 年月日
      2007-08-03
  • [備考]

    • URL

      http://www.sci.kumamoto-u.ac.jp/~ando/papers.html,

  • [備考]

    • URL

      http://www.sci.kumamoto-u.ac.jp/~ando/intro-j.html

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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