• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

作用素環を用いた位相的場の理論の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18740037
研究機関立教大学

研究代表者

佐藤 信哉  立教大学, 理学部, 准教授 (60305662)

キーワード3次元位相的場の理論 / Turaev-Viro-Ocneanu不変量 / Reshetikhin-Turaev不変量 / Calabi-Yau多様体 / Mirror duality / quantum double / 超弦理論 / ホモトピー的場の理論
研究概要

3次元多様体におけるTuraev-Viro-Ocneanu不変量とそれと等しいReshetikhin-Turaev不変量において,後者には前者に使われるデータのquantum doubleが使われるのだが,その理由はよくわかっていない.本年度は,研究課題の一つであるこの点を重点的に研究した.その結果,元の多様体を3次元実多様体と考えるよりは,余接多様体を考え,そこに複素構造を入れることにより,複素3次元Kahler多様体を考えるのがよいことがわかってきた.このKahler多様体は,Calabi-Yau多様体となっているため,両不変量の間には,T-dualityもしくはMirror dualの関係にあるものと推測している.このMirror dualityが何らかの形で前者から後者への移行する際にquantum doubleを誘導しているものと考えている.
Reshetikhin-Turaev不変量に「付随する」弦理論はIIA型の理論であり,Turaev-Viro-Ocneanu不変量のそれは,IIB型の理論であると思われる.このように超弦理論的に考察することにより,これらの位相的場の理論をよりよく理解できることを期待している.また,この点に関しては,超弦理論的な状況証拠はあるものの,数学としての厳密な双対性
はまだ見つけられていないため,現在物理的な理論展開の部分をどれだけ数学として厳密に展開できるかについての考察を続けいてる.次年度への継続課題としたい.
一方,Turaev-Viro-Ocneanu不変量に関して,新たな進展があり,ホモトピー的場の理論を用いてこの不変量を分解することが可能であることがJ.Petitにより示された.これにより,この不変量は一般にはホモトピー不変量ではない可能性が出てきた.この点についていくつかの考察を行っており,現在具体的な多様体において検証している.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 対称性からの群論入門(原題Groups and Symmetry)2007

    • 著者名/発表者名
      佐藤信哉(訳)/M.A. Armstrong(原著)
    • 総ページ数
      215
    • 出版者
      シュプリンガー・ジャパン

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi