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2008 年度 実績報告書

パンルヴェ系の高次元への拡張と特殊解・対称性および可積分系との関連

研究課題

研究課題/領域番号 18740090
研究機関青山学院大学

研究代表者

増田 哲  青山学院大学, 理工学部, 准教授 (00335457)

キーワードアフィンワイル群対称性 / 高次元可積分系 / タウ函数 / q^-超幾何函数 / q^-パンルヴェ系
研究概要

離散パンルヴェ方程式とは, ある種の「可積分な」2階非線形常差分方程式の総称であるが, 最近の研究によりパンルヴェ微分方程式を含むより基本的な力学系であることが認識され, さまざまな観点から近年活発に研究されている. とりわけ, 特殊解およびそのタウ函数の構成については, 最近の研究により急速に進展しつつある. こうした状況を踏まえ, 今年度は, 離散パンルヴェ系の特殊解, とりわけそのタウ函数を完全に決定する課題に集中的に取り組んだ. 結果の概要は以下の通りである.
・E_7^<(1)>型q-パンルヴェ系の超幾何型特殊函数解のタウ函数を完全に決定した. カゾラチ行列式表示において, その要素はq-超幾何函数8W7で与えられる. また, q-超幾何函数_8W_7の変換公式やいわゆる「12個の解」についても, 元のパンルヴェ系のワイル群対称性から説明される. この結果は, 学術論文として発表されている.
・E_8^<(1)>型q-パンルヴェ系の超幾何型特殊函数解のタウ函数を完全に決定した. カゾラチ行列式表示において, その要素はRahmanのq-超幾何積分で与えられる. また, q^-超幾何積分のBailey変換やいわゆる「56個の解」についても, 元のパンルヴェ系のワイル群対称性から説明される. この結果は, 学術論文として投稿中である.
これらの他, E_7^(1)型q^-パンルヴェ系のある種の代数解のタウ函数の構成などに取り組み, 論文発表には至っていないものの, 興味深い結果を得つつある.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Hypergeometric τ-functions of the q-Painlev'e system of type E_7^(1)2009

    • 著者名/発表者名
      T. Masuda
    • 雑誌名

      Symmetry, Integrability and Geometry : Methods and Applications 5

      ページ: 035, 30

    • 査読あり
  • [学会発表] q-Painlev'e系の超幾何タウ函数2008

    • 著者名/発表者名
      増田哲
    • 学会等名
      日本数学会・無限可積分系セッション
    • 発表場所
      東京工業大学
    • 年月日
      2008-09-24

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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