研究課題
本年度は近赤外線の多天体分光観測のターゲットとなる可視で暗く、X線、赤外線で明るいX線源の多数のサンプルを構築するためのデータ解析を行った。まず、「すばる」望遠鏡XMM-ニュートン深探査領域のデータを用いてX線源のサンプルを作成し、「すばる」の可視広視野カメラ(Scam)のデータおよび英国赤外線望遠鏡の広視野赤外カメラのデータ、「スピッツァー」衛星の中間赤外線のデータをあわせて、それぞれのX線源の他波長でのデータベースを作成した。またChandra衛星深探査領域についても同じようにX線源のサンプルを作成し、「すばる」のScamのデータおよび「すばる」の広視野赤外カメラ(MOIRCS)のデータ、「スピッツァー」衛星の中間赤外線のデータをあわせて、それぞれのX線源の他波長でのデータベースを作成した。これらのデータの解析、収容のために、ハードディスクの購入、また解析の効率化のために、既存のPCへのメモリの追加、液晶モニタの購入を行った。このようにして見つかった可視で暗く、赤外線で明るい、可視光の多天体分光観測では正体の分からなかったX線源に対して、MOIRCSを用いた近赤外線での多天体分光観測を試験的に行い、一部のX線源に対しては、近赤外線での多天体分光観測によってその正体を明らかにすることができた。これらの天体は実際に遠方宇宙にある隠された活動銀河中心核であることがわかった。本年度はこの分野の国際研究会は開催されず、予定していた旅費はデータ収容に必要となったハードディスクの購入に当てた。
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