研究概要 |
N=(2,2)超対称Yang-Mills理論をWilsonのゲージ及びフェルミオン作用を用いて、対称性を破る形で格子上に乗せ、摂動論的なfine tuningで超対称性の回復を見ることを目的としていました。しかし実際の数値計算では有限格子間隔の効果が思った以上に大きく、到達可能な格子間隔の範囲では超対称性の回復が見えてこないことが判明しました。そのため、効率よく連続極限をとりつつ繰り込みを行う手法としてのシュレーディンガー汎関数形式の研究に着手しました。今回は特に、カイラル対称性を保つ格子フェルミオンに対するシュレーディンガー汎関数形式の定式化、Kaon B parameterの非摂動論的繰り込み、2+1 flavor QCDにおける非摂動論的なrunning couplingの計算という三つのテーマについて研究を行いました。
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