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2006 年度 実績報告書

水素-星間塵表面の反応過程

研究課題

研究課題/領域番号 18740155
研究機関九州工業大学

研究代表者

山内 貴志  九州工業大学, 工学部, 助手 (70419620)

キーワード金属-水素表面反応 / 水素 / 水氷 / 引き抜き反応 / マイクロ波プラズマ / 熱脱離
研究概要

本研究の目的は、宇宙空間において水素分子が星間塵表面で形成されているという理論、宇宙空間に近い環境を実験室レベルで構成し、実証することにある。
研究計画書において、初年度の研究として水素ビーム源の作製、水素の昇温脱離実験、及び極低温で作製した水氷のFT-IRスペクトルによる構造の同定を上げた。
1.水素ビームの作製:従来水素原子の供給源として用いられている熱フィラメントにより解離させる水素原子ビームでは、高温の水素原子になってしまう。この熱の効果を防ぐためにマイクロ波プラズマ源を使用し、水素原子ビーム源を作製した。質量分析装置により、ビーム源から照射されている水素ビームが、マイクロ波プラズマによって解離し、水素原子が照射されていることを確認した。
2.極低温領域での熱脱離実験を行うために、金属Ru表面を使用して、水素の引き抜き実験、及び昇温脱離実験を低温で行った。本年度予算で購入した電源により、極低温から高温までの試料加熱装置を作成し、この実験が可能になった。Ru-水素の昇温脱離実験から、極低温から高温域で昇温装置が正確に作動することが分かった。また、この昇温脱離実験は、先に作製した水素ビーム源からのビーム照射を行っており、この結果からもビーム源から正確に水素原子が供給されていることが確認できた。
極低温領域における金属表面の水素引き抜き反応はあまり行われていない。低温域で水素の引き抜き反応に温度依存性が見られている。金属表面における水素の引き抜き反応は現在Eley-Redealモデルが有力であるが、低温における金属-水素の反応がEley-Redealモデルのみでは説明できないと考えられる結果が得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Ru(0001)表面における水の熱脱離反応2007

    • 著者名/発表者名
      山内貴志
    • 雑誌名

      H19年春期第54回応用物理学関係連合講演会講演予稿集

      ページ: 716

  • [雑誌論文] Ru(0001)表面における水素の引き抜き反応2006

    • 著者名/発表者名
      山内貴志
    • 雑誌名

      H19年春期第54回応用物理学関係連合講演会講演予稿集

      ページ: 716

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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