研究課題
若手研究(B)
反強磁性量子臨界点(AF-QCP)近傍の強相関電子系では、わずか1%の非磁性不純物が系全体の電子状態を劇的に変化させることが知られている。たとえば銅酸化物高温超伝導体では、1%のZn不純物により巨大な残留抵抗が生じたり、1μBに達する大きな局在モーメントが発生する。今回我々は、FLEX近似を拡張して空間的に非一様な状態に適用できる近似理論(GVI理論)を開発して、高温超伝導体における非磁性不純物問題を解析した。その結果、上記の実験事実を第一原理的に再現することに始めて成功した。その後、我々は鉄砒素系高温超伝導体における不純物効果を研究し、超伝導対称性に関する重要な知見を得た。さらに我々はAg金属中におけるYb不純物が、Ybの電子相関によって劇的に大きなスピンホール効果をもたらすことを理論的に予言した。
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