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2006 年度 実績報告書

稠密地震観測による桜島火山浅部マグマ溜りの物理状態の推定

研究課題

研究課題/領域番号 18740278
研究機関京都大学

研究代表者

山本 圭吾  京都大学, 防災研究所, 助手 (40283676)

キーワード桜島火山 / マグマ溜り / 地震学的構造
研究概要

桜島火山は、現在もマグマティックな爆発的噴火を続けており、その地下にはマグマの存在が確実視され、地盤変動等の観測でその位置に圧力源が推定されている火山である。本研究では、本年度と来年度の二ヵ年の計画で、桜島火山直下のマグマ溜りを通過してきた地震波の波形、地震波速度、減衰の周波数依存性などを詳細に解析することで、マグマやその周りの岩石の物理定数を推定し、マグマ溜りおよびそれが存在する場の物理状態を解明することを目指す。このために、南九州で発生する近地地震を対象に、京都大学防災研究所が桜島周辺で展開している定常地震観測網を補充する形で稠密な臨時地震観測を行う。
本年度は、まず本研究の地震波解析の一部を行う際に用いる三次元地震波トモグラフィー法の開発を行った。火山体浅部の地下構造は非常に不均質性が強いが、開発した地震波トモグラフィー法においては、このような不均質性の強い構造を取り扱うのに適した最短経路法の結果をダウンヒルシンプレックス法で最適化する波線追跡法Fermat(Nishi,2001)を利用している。試験的な解析による結果からは、桜島火山直下において地震波速度がその周囲に比べて低速度となる領域が見出された。本年度の成果を基に来年度は、桜島火山のマグマ溜りの三次元的な位置、形状や大きさの詳細な見積もり、マグマ溜り内部と周辺における地震波速度とQ値の推定等を行い、地盤変動や重力等の他の地球物理学的な観測研究結果とも比較し考察を行う予定である。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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