研究課題
1.太陽系外惑星及び原始惑星・原始惑星系円盤の探査観測すばる望遠鏡とコロナグラフ装置を用いて、若い前主系列星の周囲に存在する原始惑星や原始惑星系円盤の探査観測を行った。(1)前主系列星に付随する原始惑星の直接撮像探査おうし座分子雲に付随する前主系列星72天体について撮像を行い、非常に暗い伴星候補55天体を新しく検出した。天体の光度から質量を推定すると、惑星である可能性がある。これら伴星候補26天体について分光観測・固有運動測定を行った結果、原始惑星ではなく低質量星か背景星であることが明らかになった。(2)前主系列星に付随する原始惑星系円盤の発見近傍の前主系列性の周りに付随する原始惑星系円盤の直接撮像に3例成功した。一つは双極流と円盤及び伴星候補を持つ天体、一つは、円盤をもつ非常に若い天体、もう一つは、天体の質量が太陽の約0.1倍であり、これまで直接撮像された円盤を持つ天体の中で最も軽い天体である。2.惑星質量天体、褐色矮星の物理的性質解明申請者らの先行研究から見つかった、恒星の伴星ではなく単独で存在する惑星質量天体や褐色矮星などの超低質量天体を対象に、大型望遠鏡による多波長測光・赤外線分光観測を行った。(1)近赤外分光観測すばる望遠鏡を用いて、星形成領域NGC1333の超低質量天体候補の近赤外分光観測を行った。結果、約2000-3000Kの温度で、質量が木星の十-数十倍である若い褐色矮星及び惑星質量天体や非常に進化段階の若い天体であることがわかった。(2)多波長測光観測すばる望遠鏡を用いて星形成領域S106の3μm測光観測を行った。先行研究と合わせた多波長データから新しく若い天体を複数同定し、それら天体の年齢分布などを調べた結果、大質量星の紫外線の影響を受けて超低質量天体の形成に影響を及ぼす様子が示唆された。これは観測的に明らかになった初めての例である。
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Publications of the Astronomical Society of Japan (印刷中)
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